中国で現地採用として働きたいが、語学力が不安でなかなか一歩を踏み出せない人も多いと思います。
中国語力はどれぐらい必要か?中国で英語力は必要なのか?など語学力に対して疑問も多いのではないでしょうか。
- 語学力が不問な理由
- 語学力不問の求人例
- 現地採用者の語学力
- 語学力がないと困ること
- 語学力を伸ばす方法
早速1点ずつ説明をしていきます。
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中国現地採用で中国語の語学力不問な理由
中国で現地採用として仕事、生活をする上で中国語を話す機会は限られています。
その理由は次の3つの背景があります。
- 日本人は日系企業の対応を任されるため
- 中国人の日本語力に助けられるため
- キャッシュレス化が浸透しているため
日本人は日系企業の対応を任されるため
中国には日系企業が多く進出しており、2020年度現在では1万3600社の日系企業が中国に進出していると言われています。
必然的に中国で働く日本人も多くなるのです。
このように中国に進出している日系企業や日本人に対して営業をかけること、日本人にしかできないきめ細やかなサービス、日本人からの問い合わせ対応が現地採用者に求められますので、日本語のみで仕事が完結されます。
一方、中国企業には中国人が営業をかけ、中国人からの問い合わせは中国人が対応するので中国語の語学力は不問なのです。
雑誌に掲載されている広告からも日本人は日本人対応、中国人は中国人対応としっかりと窓口が振り分けられていることがわかりますね。

中国人の日本語力に助けられるため
中国には日本語を流暢に話せる中国人が多く、そのおかげで語学力が不問なわけです。
中国で働いているとはいえ、日系企業ですと業務上は日本語が飛び交っていますので、中国語を話せなくても業務は遂行されます。
また、飲食店で注文で困っていたり、ライターがなかったりして困っていると隣の人がいきなり日本語で話しかけてきて、助けてくれることがあります。
特に上海の日本料理屋に行くと、店長は日本語が話せて、スタッフでも必ず一人は日本語が話せるので語学力がなくても安心して生活できます。
上海の雑誌に掲載されている広告にも日本語可のお店が多く、日本人も安心ですね。

上海から離れた蘇州や無錫にも日本料理屋が多く、日本語が話せるスタッフがいることに驚きます。
先日観光で無錫を訪れたときに、焼肉屋に行きましたが、2,3名日本語が話せるスタッフがいました。

また、最近はニュースに取り上げられているように、中国人の訪日者数の増加に伴い、中国各地に日本人村が再現されています。
親日家が多いことから、日本語を学ぶ中国人も多く、その人たちの語学力の高さのおかげでも語学力が不問なのです。
キャッシュレス化が浸透しているため
中国ではキャッシュレス化が急激に進み、出前アプリ、ネット通販が発達しているのでスマホ1台で生活を送ることができ、中国語で会話しなくても生活が可能です。
こちらの記事は中国のキャッシュレスサービスについてまとめた記事ですので、参考にしてみてください。
驚くほど中国のキャッシュレスは進んでいます。
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中国現地採用で英語の語学力不問な理由
英語力に自信がある人ですと、中国で現地採用として仕事、生活をする上で、英語がどれぐらい通じるのか?英語を話す機会はあるのか?知りたいところだと思いますが、結論は英語の語学力は不問です。
その理由は以下の2点です。
- 英語を使うシチュエーションが極端に少ないため
- 英語を使う職種も限られているため
英語を使うシチュエーションが少ないため
中国で現地採用として働く上で英語を使う場面は限られています。
私が今までに英語を使った場面について紹介していきます。
1つ目は、現地採用として上海で働くことが決まり上海国際空港に到着後、出社初日までは一人でした。中国語が話せなく、キャッシュレスも対応していないので、ホテルや買い物時は英語でやり取りをしていました。出社後は日本人や日本語のできる中国人が助けてくれました。
2つ目は、中国語に慣れてきて自分の意思を伝えられるようになってきても、どうしても中国語が伝わらなかったときがありました。新幹線に乗る方法が分からなかったり、地下鉄で交通カードが突然使えなくなったりするトラブルが発生したときに英語を使ったことがあります。
3つ目は、中国現地採用だと待遇や給与はよくないので、生活費を考えた場合シャアハウスが基本です。
待遇がとても悪い中国の現地採用についてまとめた記事です。
特に上海は国際都市ですので、シェアハウスのルームメイトも英語圏、南米系など国際色豊かで、ルームメイトと話すときは中国語ではなく、英語を話さなくては会話になりません。
4つ目は、中国現地採用の営業をしていて英語を使った場面を紹介します。入社後、研修を受け一人で営業を始めるときにテレアポを行いました。日系企業にテレアポをしたときに、日本人に繋げてもらうために中国語が一切話せなかったので英語を使いました。1カ月後には簡単なテレアポの中国語フレーズを覚えて、中国語でテレアポをするようになりました。
中国語でテレアポをする際の役に立つフレーズ動画ですので、参考にしてみてください。
また、営業先でも3回だけ英語を使う場面に遭遇しました。
欧米企業で働いている日本人にアポが取れて伺うも当日は病気で不在のため代わりにドイツ人が対応してくれたので、英語で商談することとなりました。
他の会社でも日本人とアポを取ったのですが、当日は上司の中国人が対応してくれることとなりました。私の中国語ではまだ商談できるレベルではなかったので英語で商談することになりました。先方は私が中国語を話せると思い、日本語の話せない中国人の上司に声をかけていました。
この2件は中国にきて間もない時で、英語圏の留学経験があったので、なんとか難を逃れることができました。
最後は、国際病院に営業に行ったときに、欧米人の先生を紹介されて、英語で簡単な会話をしたぐらいです。
英語を使う職種も限られているため
中国で英語を使って仕事をしている人はグローバル企業で働くエリート社員や国際病院で働いている医療関係者、国際幼稚園で働いている保育士ぐらいです。
医療関係者だと欧米人の先生と会話をするとき、欧米人の患者が来た時に英語で対応しなくてはいけません。
保育士も英語が母語の子ども、欧米人の保育士もいるので英語を使う必要があります。
中国で現地採用として働く場合は、日系企業もしくは日系を開拓している中国系企業での就職となるので、そこで働く社員が仕事で英語力を生かす機会はほぼないでしょう。
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中国現地採用で語学力不問の求人は沢山ある
中国で働いた経験がない人にとって、語学力がなくても海外で働けることに驚くかもしれません。
実際にヤフーで【中国 求人 語学不問】で調べてみると、語学力不問の求人はたくさんヒットします。

その検索結果の中からRGFで調べてみると中国で語学力不問の求人が94件もヒットします。

Twitterのつぶやきからも中国で職種は限定されるが、語学力不問で仕事が見つかることが伺えます。
中国へ転職したい人へ
中国で仕事するにあたり、一番心配されているのが、中国語ができないけど大丈夫?って人が多いです。正直日本人で中国語が堪能な方って極端に少ないですよね。中国語が話せなくても中国で仕事は見つかります。
但しある程度職種は限定されますし、待遇も下がります。 pic.twitter.com/Oz5ZSi8v5Y— ばやし@🇨🇳上海 🐼イマチュウ 自社ブランドOEM (@muraba1) February 14, 2019
中国特に上海では日本での留学経験のある中国人が起業した会社で、日系企業相手に商売をしている会社がたくさん存在します。
そのような会社はリクルートなどの日本の大手サイトでは募集していないので、現地上海に行かなくてはこのような求人を知ることはできません
中国から日本人も少しずつ減ってきていますが、日本人の需要もまだまだあります。
ネット上では「現地採用やめとけ」と言われておりますが、求人はたくさんあります。
現地採用やめとけは大嘘!上海の現地採用営業マンで後悔していない理由は?
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中国で現地採用社員の語学力は?
中国では就労ビザの取得が年々難しくなっており、中国で現地採用社員のレベルも高くなっていると感じます。
中国で就労ビザは点数方式となっており、点数が不足していると取得できません。
自分の点数が何点で、就労ビザが取得できるのかどうか興味のある方はこちらの記事でご確認ください。
中国で現地採用されるほとんどの人が学生時代に中国に留学していたり、英語圏に留学していたりなど語学力には自信がある人が多いです。
中にはバッカパッカーで世界中を旅していた人もいます。
もちろん全く留学経験のない人もいますが、初めての海外が現地採用として中国で働くという人は見かけたことはありません。
現地採用の人のほとんどは中国語を1から習得しますが、海外経験があり、習得に抵抗がない人が多いと思います。
私の働いている会社の日本人社員は中国に留学経験ありは0人、中国以外の留学経験ありは4人、留学経験なしは2人、バッカパッカーは1人です。
中国以外の現地採用では、TOEICスコアが求められることがあると思いますが、中国で現地採用として働く人や駐在員は中国語をゼロから勉強をスタートするため、語学力はそこまで求められていません。
自分の語学力は?
高校は理系で、センター試験の英語は120点ぐらいです。
大学入学後すぐ受けたTOEICは350点ぐらいでした。
1回生の夏休み明けに受けたTOEICは650点でした。
(TOEICは慣れだと思います。時間配分など1回経験すると2回目は飛躍的に点数は伸びます。)
その後、留学に憧れて夏休み中にバンクーバーに3週間留学をしましたが、その後はTOEICを受けていません。
社会人になってからは英語を話す機会はまったくなく、中国旅行がきっかけで中国が好きになり、28歳で上海の現地採用として働き始めましたが、当時はニーハオとシエシエしか話せませんでした。
上海では語学学校に1年間通いましたが、買い物、外食、旅行で不自由がないくらいの中国語レベルになりました。
このような語学力でも中国で現地採用として働くことは可能です。
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中国現地採用で中国語の語学力がないと困ること
生活面で中国語の語学力がないと困ることを説明していきます。
中国では基本的には中国語を話さなくても生活できますが、出前の注文時や荷物の配送時によく電話がかかってきます。
内容は「出前や商品を届けに来ました」がほとんどで問題はないのですが、たまに道に迷って住所を教えてほしいや注文した品がないなどの電話連絡があります。
周りに助けてくれる人がいなければ少し不安になります。

また、レストランに行ったとき日本人だと何となく中国語は理解できると思っているかもしれませんが、意外と予想に反する料理が出ることもあります。
以下の写真は鱼香肉丝面といいます。漢字から想像すると魚が入っていそうですが、魚は入っておらず豚肉の入った四川の麺料理です。

さらに、中国では多くのアプリやサービスが存在して、いろいろなところで値引きを見かけます。
しかし、語学力がないとその割引きを上手く使えず困ることもあります。

仕事面で中国語の語学力がないと困ることを説明していきます。
日系企業で働いているとはいえ、中国人全員が日本語を話せることはありません。
日本語を話せない同僚と仕事をする場面では中国語を話さなくてはいけず、少し困ってしまうかもしれません。
しかし、日本人にとって中国語を話すことは難易度が高いかもしれませんが、WeChatでのやり取りが中国では主流ですのでチャットだと意外と簡単に伝わります。
こちらが中国人とのやり取りです。

また、営業先の受付で日系企業と言えども受付に日本語の話せるスタッフがいるとは限りませんので、誰に会いに来たのか先方の名前を中国語で言えるように毎回準備しなくてはいけません。
例:鈴木→中国語の発音Língmù、田中→中国語の発音tiánzhōng
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中国現地採用で英語の語学力がないと困ること
中国で働くこととなり、中国語が全く話せなければ、中国語に慣れるまでは英語を使わなければなりませんので、最低限の英語は必要かもしれません。
その他、欧米系の人と触れあったり、シェアルームでの共同生活をしない限り、中国では英語力がなくて困ることはないと思います。
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中国現地採用で中国語の語学力を伸ばす方法
中国語の語学力を伸ばす方法で一番効率的なことは間違いなく中国人の彼女・彼氏を作ることです。
しかし、日本語の話せる彼女・彼氏ではなかなか伸びませんので、日本語の話せない人がいいでしょう。
是非以下の記事も参考にしてみてください。
中国人と上手く付き合うことで中国語の語学力を飛躍的に伸ばすことが可能になります。
語学学校に通うことも、もちろんいいかもしれませんが、やはり語学学習において一番大事なことは自分がやるかやらないかですので、語学学校で基礎的なことを学び、あとは自己学習でいいと思います。
中国現地採用者の営業の給料はコミッションが占める割合がとても大きいです。
よって中国語が話せると中国系企業にも営業ができ、営業の幅が広がります。
そのような環境に身を置くことも中国語力を飛躍的にアップさせる方法かもしれませんね。
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中国現地採用で英語の語学力を伸ばす方法
中国上海は国際都市ですので、行動次第では英語に触れる機会はたくさんあり、英語の語学力を伸ばすことも可能です。
サッカーサークルに加入をして休日に欧米チームと対戦してふれあい英語力を伸ばすことも可能です。
上海の雑誌に掲載されている上海の日本人サッカーサークルの写真です。

また、静安寺やフランス租界エリアには欧米人がよく集まるバーがありますので、そのようなところに行ってふれあい英語力を伸ばすことも日本より簡単にできると思います。
もちろん、日本と同じように英語の語学学校もあります。
上海で日本人向けに発行されている雑誌に掲載をされている英語の語学学校の写真です。

私の中国人シェアメイトのように英語力を生かして、欧米企業への転職を繰り返していくのも一つの方法ですし、欧米人の彼女・彼氏をつくり、英語力を伸ばすことも上海では可能です。
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中国現地採用で語学力の必要性は?
中国では現地採用を必要としている企業は多く存在していて、採用する上では中国語力より日本での社会経験が求められます。
とは言え、語学力は仕事をする上で必ずプラスに働くと思います。
中国では日本人のコミュニティーがあるので中国語を使わずに生活はできますが、必ず語学をもっと勉強していたらよかったと思ったり、恥をかいたりすることがあります。
中国現地採用でそこまで語学力の必要性はないかもしれませんが、今後のキャリアのことを考えるとせっかく中国で働いているので、語学力を伸ばしてみるのもいいのではないでしょうか。
最後に現地採用を考えている人のために現地採用されるメリットとデメリットをまとめた記事ですので参考にしてみてください。
最後まで読んでいただき有難うございました。
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